ガンダム戦隊SEEDレンジャー!
□SEEDレンジャー4
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──ねぇ、知ってる?
宇宙ってね、青いのよ。
そう言って笑ったのは、茶褐色の柔らかな髪を風になびかせた、優しい菫色の瞳の少女だった。
束の間、一緒にいただけの彼女の笑顔は、今もしっかりと記憶に焼き付けてある。
『私? 私はヴィア。ヴィア・コスモス』
コスモス──宇宙。
こんな自分には似つかわしくない、大げさな名前だと、少女は笑って言った。
『あなたの事、知っているわ。お屋敷の子でしょ?
ムルタ・アズラエル』
一度お話したいと思っていたのよ。
そう笑う少女に寄せた淡い想いは、今も彼の胸に──。
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