ガンダム戦隊SEEDレンジャー!
□「5人揃ってSEEDレンジャー!」
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珍しく5人の姿が事務所に揃った日の事だった。
リーダーであるアスランが、急に立ち上がったかと思うと、拳を握りしめて力強く言い放った。
「俺たちには足りないモノがある!」
だが、それに対して律儀に顔を上げて反応したのはキラ1人だけで、後の3人は「聞こえてません」とばかりに視線を向ける事すらしない。
イザークは何事もなかったかのように、読んでいる本のページをペラリとめくり、ディアッカは書棚の側で調べ物の真っ最中だ。
「キラさん、それで《インパルス》のシルエットシステムなんですけど」
シンに至っては、テーブルを挟んで向かい合うキラが顔を上げたにも関わらず、素知らぬ顔で会話を続ける。
そんなメンバーに対し、アスランはと言うと──
「それは、キメポーズだ!」
別段どうと思うこともなく、立ち上がった時の勢いのまま続けた。
「俺たちには、戦隊モノに必要不可欠なキメポーズがないんだ!」
「……」
「……」
無言のまま、イザークとディアッカがこっそり視線を交わす。
また妙な事を言い出した、と。
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