SEED&Destiny 1
□「はい、はい」
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「……」
「……」
レクルームで、妙にキョロキョロと辺りを見回すシンに、ヨウランとヴィーノは顔を見合わせた。
「…なぁ、シン」
「何だよ?」
「お前、さっきから何キョドってんの?」
「別にキョドってなんか…」
「じゃあ何でキョロキョロしてたんだよ?」
「それは……あ、あのさぁ…ちょっと相談って言うか…」
「相談?」
「整備ログ無くしたとか言うなよ?」
「違う!」
「だったら何だよ」
何だか投げやりっぽいヨウランに促されて、シンはもう一度辺りに視線を巡らせてから、口を開いた。
「あの、さ……キラさんの事なんだけど──」
「……」
しかし、お前キラさん好きだね。
ヨウランはそう思ったが、口には出さずに次に続く言葉を待った。
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