SEED&Destiny 1
□あなたに口づけを
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「ん?」
モニターから目を離さず、キーを叩く音も全く緩まず──キャラメルを摘む手も休む事なく、キラは短く問いかける。
「キャラメル食べるの、休みませんか…?」
「あ──ごめん。ぼくばっかり」
きみも食べてね、と容器を向けられるが、シンが言いたいのはそこではない。
だいたい、このキャラメルは先日L2から帰ったイザークがキラにと買ってきた物で──シンが手を出したと知れば、どんなプレッシャーをかけられるかわかったものじゃない。
「──じゃ、なくて…食べ過ぎじゃないですか、って言ってるんです」
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