SEED&Destiny 1
□ガブリと咬むからガブリエル。
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「デザートならどうですか?」
キラは甘い物が好きだ。
これなら──とプリンを差し出すが、キラは首を横に振った。
「今は食べたくない」
その応えに、目をパチクリさせたシンは、手をキラの額に伸ばした。
「…何?」
「熱はないみたいですね。気分は? 吐き気とかはないんですか?」
「んー…、そういうんじゃなくて──」
キラは額からどけようとシンの手を掴み、そのままピタリと動きを止めた。
「……」
「どうしたんですか?」
「…シン」
「はい?」
「ちょっと、目を瞑ってくれない?」
「…いいですけど」
手はキラに掴まれたままで、よくわからないながらもシンは目を閉じた。
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