SEED&Destiny 1

□2.14 このそらに誓う
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聞こえる会話の内容から、通信相手の女性がキラの《アークエンジェル》時代の仲間なのだとわかる。

執務中に私用の通信は本来なら厳禁なのだが、キラがオーブと連絡を取る場合だけは例外だった。

理由は、キラが最高評議会議長ラクス・クラインと懇意な間柄にあるザフトの隊長格であると同時に、オーブの代表首長カガリ・ユラ・アスハの実弟でありオーブ軍の将官でもある──二重軍籍を持つ身だからだ。

それは優遇ではない。
むしろその逆だ。

2度にわたる大戦を終結に導いた英雄として、キラはプラントの国民から熱狂的に迎えられた。
だが、それはあくまで一般人からは、という条件付きの話で、実際に撃ち合ったザフト内には反発する者も敵視する者もいる。
その立場は、決して盤石のものではなかった。


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