SEED&Destiny 1
□ある放課後の幸運
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元チームメイトには間違いないが、中等部在学中、シンがバスケ部に所属していたのは1年にも満たない。
頭を抑えつける先輩がいなくなってから、引退までの期間だけだ。
もちろん、当初は続けるつもりだった。
ある不純な理由から中途入部し、やはり同じ理由で続ける気をなくしたシンは、それでも、中等部在学中は最後まで手を抜くことなくチームメイトに付き合った。
それが苦痛と思わない程度には、シンはバスケが好きだし、チームも気に入っていた。
だが、そこに上下関係が絡んでくる高等部でまで、続ける気にはなれなかったのだ。
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