SEED&Destiny 1

□ある朝の小さな奇蹟
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「無理無理無理! ヨウラン代わりに言ってくれよ」

「ヤだよ。不満タラタラなのはお前だし」

クラス委員のルナマリアは、物怖じしない性格で誰に対してもハキハキ物を言う。
運動神経も良く、並みの男子より余程男らしい女傑だ。
それでいて整った容貌から密かに憧れる生徒も多い。
あくまで密かに──なのは、下手に言い寄るとぶっ飛ばされそうな気がするからだ。

そのルナマリアが熱血側に傾いた結果、クラスマッチのために早朝練習を行う羽目になった。

中等部の頃からルナマリアと親しいヴィーノたちは、欠伸と愚痴を漏らしながらも、律儀にいつもより早い電車に乗り込んだというわけだ。


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