SEED&Destiny 1
□ある日の風景
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バーはどんどん高くなり、次々に他の生徒たちが脱落していく中、彼はなおも余裕で飛び越えていく。
遂には彼1人だけになり、脱落した連中が見守る中、身長と変わらないような高さのバーを飛び越えた。
その滑らかな動きは優雅にさえ見えて、その背に翼でもあるんじゃないかと、シンは思わず目を凝らした。
だから──
マットに背中から飛び込んだ彼が身軽に飛び起き、歓声を送るクラスメートに応えようとして──マットから降り損ねてこけた姿も、バッチリ見てしまった。
「──あッ」
思わずシンが声を漏らした時、頭にパシリと軽い衝撃がきた。
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