SEED&Destiny 1

□if story『final』
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「行きなさい、レイ」

レイの視線に気付いたタリアが、道を示す。
だがレイにはそれだけでは足りない。
タリアに支えられたデュランダルは、何より雄弁なその眼差しに、苦笑して頷いた。

「ギル…ッ」

行きたいのだろうに、それでも躊躇いを見せるレイに、デュランダルはもう一度頷いて見せた。


──行きなさい。

彼の言う明日が欲しいのなら、その手を放してはいけない。

ラウとは、やはり違うのだろう…。


デュランダルの眼差しに背中を押され、レイはキラに視線を戻した。
キラは急かすでもなく、伸ばした手もそのままで待っていた。
その手を、レイは──取った。

その手は温かかった。
2人ともパイロットスーツで指先までカバーされているため、実際に体温が伝わるわけではない。
だが──崩壊していくメサイアを走り抜けながら、レイは確かに温もりを感じた。


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