SEED&Destiny 1

□あなたは早過ぎて、俺は遅過ぎた。
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管制への連絡も無しに発進しようと、それが《フリーダム》ならば止める者はいない。

ひとたび出てしまえば《フリーダム》に追い付ける機体も存在しない。

モニターに目を走らせながら、腕に抱く存在に、シンは奇妙な既視感を覚えた。


ああ、そうか…


少ししてから思い当たる。

あの時に似ているのだ。

ステラ──彼女を《ミネルバ》から連れ出した、あの時と。

シンはキラを抱く腕に力を込めた。

ステラの時よりも強く、その胸にある感情が何なのか──シンには、まだよく解っていなかった。



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