SEED&Destiny 1

□あなたは早過ぎて、俺は遅過ぎた。
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「──シン」

決して大きくはない掠れた声に、シンは即座に反応した。

「はい」

目は開いているが、見えていないのか──探るように伸ばされた白い手を、シンはそっと包み込むように握った。

「此処にいます──」

触れそうな距離で、耳元に囁く。

「──キラさん」

シンの声に、キラは少しだけ申し訳なさそうに、それでいて悪戯っぽく見える表情で微笑んだ。

「お願いが、あるんだ──…」



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