SEED&Destiny 1

□『運命』という名の剣は決意と共に
2ページ/6ページ


「…どうして、俺にこれを…?」

《デスティニー》に目を向けず、重い口調で訊ねるシンに、ラクスは意外な反応だと言いたげに、僅かに首を傾げた。

「『どうして』? これはあなたの機体でしょう? シン・アスカ」

「そう──そうでした……けど…」

《フリーダム》がキラ個人の所有機であるのとは違い、《デスティニー》はザフト所有の機体。
上層部の判断によって、それは容易くシンの手をすり抜けていく物だ。

「今のあなたに、これは不要ですか?」

「それは──」

不要なハズがない。

キラと共にあるため、その隣に並び立つ──あるいは追随するためには、必要な力だ。

だがそれを求める事に、シンは小さくはない躊躇いがあった。


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ