SEED&Destiny 1
□「紅茶」が自分と同意語なら
2ページ/7ページ
「何で俺に…?」
「どうせこれから隊長のトコ行くんでしょ。お願いね」
そう言うと、ルナマリアはシンの返事も聞かずにカートを押し進み出した。
これから他にも配らなければならないのに、ここで時間をとってはいられないと言うところだろう。
シンは呼び止めるのを諦めて、もう一度小包に目を落とした。
「…確かに、これから行くとこだったけどさ…」
小包の差出人の欄には、たった一言だけ──“オーブ”とあった。
プラント本国を経由してこちらへ届けられたのだし、危険物でないのは確認済みなのだろうが。
「……」
壊れ物の表記がないのを確認して軽く振ってみるが、中身が判別できるような音はしなかった。
.