SEED&Destiny 1

□暗い空の彼方
1ページ/10ページ


その夜、シンは妙に寝付けなくて、目的もなく艦内をさまよっていた。


作戦行動中は、昼も夜もなく絶えず明るく保たれ、誰かしらの姿を見つけることができる艦内も、今は薄暗く静まりかえっていた。

現在シンの所属する艦は、地球のザフト勢力圏内の大規模な基地に停泊中だった。
そのため、艦が周囲を警戒する必要もなく、夜ともなれば僅か数名がブリッジに残るだけで、後は全て自室で眠っているはずだ。

そんな静けさの中で、シンはぼんやりと歩くうちに、後部デッキに辿り着いた。


──あ…。


そこに人影を見つけ、シンは足を止めた。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ