SEED&Destiny 1

□『運命』という名の剣は決意と共に
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「──これは…」

「ZGMF-X42S《デスティニー》──あなたの機体ですわ」

いつかと似た場所で、いつかのように──その機体はシンの手に委ねられようとしていた。
あの日と違うのは、シンの胸が喜びではなく、戸惑いで占められているという事だ。

前にいる相手がラクスである事に、シンは言いようのない居心地の悪さを感じていた。

現段階ではザフトで最高峰とも言えるハイスペックの機体だけに、あの後回収・修復される事自体は予想できていた。
だが、それがまさか──また自分の元へ戻ってくるとは思ってもみなかったのだ。

何故なら──戦後、かつて以上の権威と影響力を持つ事となったラクスは、シンに良い感情をもってはいないハズだからだ。
ハッキリと言動にそれが表れているワケではない。
そもそも間近で接する事が稀なのだが──シンはそんな気配を感じ取っていた。


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