SEED&Destiny 1
□吸血鬼伝説
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「『吸血鬼伝説』…?」
何て胡散臭い。
そう思いながらも、シンはその人を前に口を噤んだ。
「そう──『吸血鬼伝説』」
シンの反応を面白がるように、彼は唇の端を持ち上げる。
「『森の奥にひっそりと建つ洋館。人の住まない館は、決して荒れてはおらず、廃墟ではない。何故なら、そこには──』」
「吸血鬼が住んでいるから、ですか?」
「そう」
正解、と笑う彼を前に、シンは此処に至るまでの事をぼんやりと考えていた。
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