短文

□旅立ちの日に
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「…そう,明日出発するのね」
              サクラが,ぽつりと呟いた。
                            
「もっと早くに言えなくて,ごめんってばよ,サクラちゃん」
              ナルトが,すまなそうに言う。                             
「ほんとよ―!!いきなり言われるこっちの身にもなってよね」              (…何て,ほんとはなんとなく分かってた。アンタが,もうすぐいなくなるってこと。)
              

ナルトから,修業の話は聞いていた。だから,そろそろだろうと思っていたのだ。
覚悟はしていたけど,本人の口から聞くのはやっぱり辛かった。
                            「実は…さ」
                            
(これで,私たちカカシ班はバラバラになっちゃうんだ…)                             
ぼんやりそんな事を考えていたサクラの耳に,少し言いにくそうに話すナルトの声が届いた。
                            
「3日前に,エロ仙人から明日出発するって言われてたんだってばよ。でもオレってば,柄にもなくいろいろ考えちまって」
                            
頭の後ろに片手をやり,申し訳なさそうに話すナルトを見て,サクラは思わず笑みを溢した。
                            
「バカね。アンタが考え事なんてするから,あっという間に時間が過ぎちゃうのよ」
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