短文

□バイバイ
1ページ/2ページ

アイツが修業に出てから,もうすぐ1年になる。





私は相変わらず,綱手師匠の下で毎日医療忍術を学んでいる。




それに,最近戦闘スキルを上げるための修業もつけてもらってる。





…まぁ,要するに怪力なんだけど…。





アイツに別れ際にもらったサクラソウは,今年も可愛い花をたくさん咲かせている。





あなたたちもアイツの帰りを待ってるのよね。





私が淋しくならないように,枯れないでいるんでしょ?





何でだろう…





とっても強く見えるの。















ねぇ,アンタは知らないでしょ?





私また髪を伸ばしてるの。





師匠に認めてもらえるぐらい強くなったら短くするつもり。





師匠と修業してるとね,たまに泣きたくなるの。





逃げ出しちゃいけないって分かってるのに,自分が情けなく思えてしょうがなくて…





そんな時,いっつもアンタにもらったサクラソウが目に入るの。





頑張って生きている姿を見てるとね,アンタを思い出すの。





アンタに頑張れって,言われてる気がするの。















サスケ君が里を抜けたとき,私はアンタに泣いてすがりつくことしかできなかった。





アンタが一人で帰ってきたとき,笑ってあげることしかできなかった。





もう,足手まといにはなりたくない。














私知ってるんだから。





サスケ君の秘密も,アンタの秘密も。





この前師匠の書斎に勝手に入り込んで見つけたの。





だから決めたのよ。





今度は私が,二人を助ける。















今日の星空は,なんだか私を慰めるみたいに,いつもより輝いてる。





今日のお月様はね,私の背中を押すように,いつもより眩しく見えるの。





ねぇ,アンタもどっかで見てるんでしょ?





私,アンタを助けられるぐらい強くなるから。





だから,





今までの自分に















さようなら。



あとがき→
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ