Novel

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解決策も見つからないので無言でコーヒーをすする。
覚醒君と間をあけてソファの左端に座り、いつものように足を組んで深夜のテレビ番組を見ていた、の、だが。

・・・・・見られている・・・・!!!!!

明らかに視線を感じる・・めっちゃ視線を感じる・・・・!チラッと横目で覚醒君をみるとばっちりと俺の脚を見ている。
左足の上に絡ませた右足の太もも、つまり覚醒君の軍服との境目。非常に際どいライン。
俺が覚醒君を見ている事も気付かないくらいにジーッとみている。
ド熱い視線に耐えきれなくなって足を外して放り投げてもバッチリ太ももを見てくるんだどうすればいい。
いい加減にしてくれ、という意味を込めて変わらず太ももに向けられる視線を手のひらで遮ると眉間に皺をよせてこちらをみる。

「な!なんだよ!」

「君がなんなんだよ・・・人の脚見過ぎだろう・・・」

「っ、!見てねえっつーの死ね!」

と、赤い顔でなんとも可愛くないバレバレの嘘を言うので再度面白くなってしまった、まあそれが運のツキだったんだけど。
覚醒君の方に身体を向け、ソファのひざかけに背中を預けて足を延ばしてぎょっとした顔の覚醒君の身体にぐりぐりと脚でちょっかいを出す。
足を開くとスースーする。下着はトランクスなのもあって割と寒い。
彼が大好きな太腿を惜しげなく晒していわゆるどやっとした顔で彼を見た。

「ん?どうしたんだい?興味ないんだろう?」

「なっ、やめっ・・、おい」

「顔が赤いじゃないか、熱でもあるのか?」

「!てめぇ、!」

身体を起こして四つん這いの体制になり至近距離で手のひらをおでこに持っていく。勿論、赤い顔を覗き込むように。
出来上がったゆでダコにいい気分だ、くつくつと笑うと額にあてた手をとられて視界が反転する。

血の気が、ひいた。

「・・・そんなに見てほしいならたっぷり見てやるよ、隅々まで」




(俺が悪かった、俺が悪かったのでせめて見るだけにして下さいまじで)
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