Novel

□rs
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「リフティー!リフー!」

「はいはい姉貴、なんだよトイレから」

「あたしの部屋からナプキンとってきてくんね」

「・・・」

まったくなんで生理なんてあんだ、生憎あたしには子供を身籠る予定なんてないのにさあ。あっ下着にちょっとついてる、最悪。気にいってたのに。生理不順ってほんと嫌。

「姉貴」

「あ?」

「・・・いっぱい種類あってわかんないんだけど」

「初日だからピンクっぽいやつ。花柄の可愛いの」

「・・・おう」

なに、元気がないな弟よ。機嫌悪いの?しょうがないだろ、自分で取りにいけんなら行ってるっつの。股から血垂らしながらいったら掃除大変だし、掃除すんのはリフティだし。

と、ここまで言ったらババンとドアを叩く音がしてゴモゴも言いながら足音が遠ざかった。(珍しいな)

それでまあ、無事に届けてくれたわけだけど。





「姉貴さーみんなの前でもそうなの?」

「そうって?」

「今だよ今」

今?風呂上がりで髪も乾かさずスウェット一枚に下着で脚の爪を切ってる今?

「そりゃ、友達の前じゃ恥ずかしくないし」

「友達ってどこまで?男も?」

「ばーか。男の前であたしがこんな格好してたら色香にやられて襲われるっつの。姉貴はモテんだぜ」

ふふんと鼻を鳴らしたらいきなりリフティが真正面から覆い被さってきた。ちょっ、危ないだろ爪切ってんのに。
目の前の弟を見るとまたなにかモゴモゴしてこう呟いた。

「俺も、男なんだけど」


迫りくる弟の顔は真剣そのものだったけど。


「そりゃそうだ、お前の付け根にはそいつがいるじゃねえか」


(いい加減にして下さい!)
(弟の気持ちなんて知りもせず)



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