頂き物

□風邪。
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俺達はミルドラースを倒し、世界は平和になった

ある日のこと…


『ケホッケホッ…』


何だかミクがさっきから咳をしている気がする


「どうしたんだ?」


俺は心配になってミクに話しかけてみた


『い、いや…何でも…ケホッ』


と言ったミクは何だか怠そうで、今にも倒れそうだった
額に手を当てる


「…風邪?」

『いや…ちが…コホッ!』


額の熱さに顔をしかめて言うが、ミクは否定した
だけどどう見ても辛そうだ


「…はあ、正直に言えよな」


誰が見ても風邪に見えるミク
心配かけさせなくて言ってたんだと思うが、まったく説得力が無かった

ミクをベッドに連れていくためにお姫様抱っこをする


『え!?ア、アベル!?いや、違うって!ゲホッ…』


ミクは更に顔を赤くして俺の腕を掴んで抵抗する


「嘘つけ…手も熱いぜ?」


その手の熱さに溜め息をしつつミクを見る


『…うぅ……』


するとミクは急に大人しくなった

頬を真っ赤に染め、ばれちゃったみたいな顔をして


「ミクのことぐらいわかるぜ?夫婦だし」


そう言うと、ミクは照れたような顔をした


『アベルにはほんと敵わないなあ…』


にへらっと笑うミク
急に何を言うのかと思ったら
なんだ、そんなことか


「まあな」


俺はそれに笑って答えた


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