のべる
□エール
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「そうなんですか!?」
「あるだけならまだよかったんだ。
適当に流すなりさぼってればいいからな。
だけど…クラスの女子どものせいで、リレーに走ることになっちまって…」
「リレー!?獄寺さんが、ですか?」
「だろ?ふざけんなと思って断ろうとしたら、
十代目が『せっかくだからやってみれば?』そうおっしゃったもんだからもう何も言えなくなって…」
「…なんだかその時の様子が手に取るようにわかります;;」
「十代目の期待を裏切るわけにはいかねぇ。
だからめんどくせぇけどやるしかねぇな」
「頑張ってください、獄寺さん。
ハルもお弁当作って応援しに行きますよ」
弁当!?
ハルの弁当が食えるなら…まぁ体育祭も悪かねぇかもな。
「それと、もし獄寺さんがリレーで1番だったらご褒美あげます」
「ご褒美?」
「はい!!獄寺さんの願いを1つ叶えてあげます」
願い、か。
「なんでもいいですよ?
だから頑張ってくださいね!!」
「…あぁ」
べ、別にご褒美のためってわけじゃねぇけど
俺は頑張って筋トレとかランニングとかしてみた。
まぁ、そこまで足は遅いほうじゃねぇ。
どちらかと言えば速いほうだ。
これならいける!!
そんなこんなで当日を迎えた。