‡気象短編:表〜軽裏@‡
□隣の部屋の彼女会
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まぁそんな期待とは裏腹に話の議題は専ら今日の仕事の事とか最近食べた唐揚げの話とか、今気になってるファッションの話とか行き付けの服屋のセール情報なんかで持ちきりだった。
……お前らちょっとは恋愛の話とかしろよ。
そう思ってたのは潤くんも同じだったのか、壁の向こう側に居るだろう相葉ちゃんの方を見てげんなりとため息を吐いた。
………が。
しばらくして、相葉さんが酔い始めた。
『ちょっと相葉ちゃん!飲み過ぎだってば』
『んなことないっ!ほらほら翔ちゃんも飲ーんでぇ?』
『飲んでるから…ってもう注ぐなよ!ほら溢れてんじゃん!あっ…コラ飲むなってば!ちょっ…相葉ちゃん…』
『うるさいっ!飲むのっ!俺はまだまだ飲めますよーつって』
『何言ってんの。もう無理だって……ね?もうウーロン茶にしよ?』
『やだやだやだっ!まだ飲むもん』
『相葉ちゃん……』
うわっ…あいつ面倒くせぇ……。
てか翔ちゃん困らせてんじゃねぇよ相葉っ!
潤くんはと言えば俺に向かって手を合わせて謝っていた。
「(ごめんな?あいつもう連れて帰っから)」
「(いや、別に潤くんが謝る事じゃねぇし)」
ご飯も食べ終わって良い具合に寛いでたわけだけど、潤くんの言葉を合図にして俺らは帰り支度を初めた。
ま、相バカがあの状態だと翔ちゃんも可哀想だしね。
仕方ないから翔ちゃん誘って俺の家で飲み直しますか。
なんて考えながら俺は上着に手を伸ばしたけど、
『ねぇねぇ翔ちゃーん……ニノのさぁ、どこが好きー?』
唐突に聞こえた相葉ちゃんの質問に俺は動きを止めた。