‡気象短編:表〜軽裏@‡

□好奇心が招いた悪夢
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くそぉ!……でも、今日という今日は負けねぇっ!

羞恥と痛みから来る苛立ちに任せてすぐ隣にあった和の顔を無理やり退かした。

好き勝手に体を奪い尽くされ、未だ起き上がれも出来ない腹いせに俺はフンッと鼻を鳴らす。


「喰い絞めてたのはどっちだよ?和だって俺の事すっげぇ締め付けてたじゃん」

「…っ……」

「可愛い声で喘いでさ、やっぱ和は下の方が向いてんじゃねぇの?」

「………」

「そもそも俺が下ってやっぱ可笑しい気がするんだよね、うん。体格的にも和のが合って……」

「……翔ちゃん?」

「なんだよ?」


何となく和から目を逸らしながらしゃべってた俺は、和の呼び掛けで目線を戻し絶句した。

や…やべぇ……。

和は音が出そうな程の満面の笑みを浮かべていた。


「翔ちゃん、言いたい事はそれだけ?」


和が黙って聞いていたのを良いことに、俺はちょっと調子に乗りすぎたんだって……今更気付いても遅い訳で…。

ってこのまま流されてたまるかっ!

俺は青ざめた顔のまま逃げようとして必死にもがいたが、相変わらず怖い笑顔のままの和に肩を掴まれベッドに体を縫い止められた。


「翔ちゃん……逃げられると思ってんの?」

「ちょっ…和っ!俺が悪かったから!だから頼むから落ち着いて…」


言いながら懸命に起き上がろうとする俺の腰にまた鈍い痛みが走り、俺は顔を歪めて中途半端に言葉を切った。

やべぇ…マジでこれ以上ヤられたら死ぬ。

ってか確実死ぬっ!

俺は泣きそうになりながら和を見上げた。


「和っ……俺…」

「そんな泣きそうな顔しないでよ。ちゃんと翔ちゃんに選ばせてあげるから」

「な…何を?」
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