‡気象短編:裏〜激裏‡
□2009.8.30
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Side.S
「だーっもう!ちゃんと歩けってば、も〜…ちょっとは加減しろっての……っと!」
クソ迷惑な酔っ払いを無造作にベッドへと放り投げる。
けれどぐでんぐでんに酔ってる彼は、スプリングから伝わる振動でさえ心地良さそうに目を閉じたまま。
つーかアレだよ、完全に寝てる。
「あ〜……何なんだよ、マジで」
国立後の打ち上げも兼ねて、スタッフ陣も集まって松潤のバースデーパーティを開こうって事になった。
そこまではいい。
多分そうなんだろな〜って大体想像ついてたし。
解散だってんな早い訳ねぇし、8月30日を二人きりで過ごせるなんて、ほんの5分あればいいくらいかも、とも思ってた。
だからそれはいいんだよ。
けどさ、これってどーなわけ?
ベッドに浅く腰かけて見上げた先では、松潤好みの壁掛け時計が午後11時40分を指している。
横たわる松潤を横目に小さく溢したため息は、ポケットの中で振動する携帯のバイブ音に掻き消された。
「………もしもし?」
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