‡気象短編:表〜軽裏@‡
□隣の部屋の彼氏会
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S視点
オフがたまたま重なった俺と相葉ちゃんは恒例の服屋めぐりをして、晩ごはんは俺オススメのモダンな創作料理のお店。
ってこの前和と初めて来たんだけどね、超気に入っちゃって。
「んっ!翔ちゃんこの唐揚げヤバいよ!」
「って相葉ちゃんここまで来て唐揚げ?!いや…うん、美味しいのは美味しいけどさ?」
せっかく創作料理なんだし…もっと凝ったの食べればいいのに。
まぁ相葉ちゃんらしいけど。
「やっぱり唐揚げが一番だと思うんだよねー」
「はいはい。ならもう一皿頼む?」
「うん。頼む!」
唐揚げを頬張りながら元気よく頷く相葉ちゃんを見て、俺は思わず苦笑する。
「ん。じゃあついでに飲みもんも頼んどくか」
なんて和やかに話してると、隣の部屋から襖を開く音と同時に不意に聞こえた聞き慣れた声。
『潤くん奥座る?』
『いや、手前でいいよ』
『じゃ、俺奥座んね』
もちろんパッと顔を見合わせた俺達。
和と松潤?!
何となく嬉しくなって声の聞こえる方の壁を見詰めていると、相葉ちゃんも同じ様にして幸せそうに笑っていた。
「(すっごい偶然だね)」
「(うん。そう言えば和今日松潤と仕事って言ってた気がする)」
「(へー。ねぇねぇ!ちょっと黙って聞いてようよ)」
「(だな。俺らもこの前やられたし。何か面白い事喋らねぇかな?)」
「(“雅紀、愛してる!”とか言ったらどうしよ?!)」
「(ないないない)」
笑いながら顔の前で手を振ると、相葉ちゃんは口を尖らして俺に詰め寄った。
「(分かんないよ?ニノだって翔ちゃんの居ないとこじゃノロケまくってるかもしんないじゃん)」
「(それこそあり得ねぇって)」
まぁ、そうだったらマジで嬉しいけど。
とかなんとか言いながら暫く聞き耳を立てていると、話の内容が仕事から逸れて徐々にプライベートな内容に変わってきた。
そんな時。