頂き物

□銀高4
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『高杉〜、依頼人からさぁ、酒たくさん貰ったんだ。ガキ共は飲めねぇからさ、ちょい今日の夜飲みにこねぇ?』

そう銀時から電話をもらった高杉は勿論、行くと返事をした。鬼兵隊でも飲めるが、たまには場所を変えて飲むのもいいなと思った。なによりただで飲めるなら行くだろう。

『わかった。んじゃ、夜にね。ガキ共預けな…』

そこで電話から声が遠ざかり切れた。

「…夜だな」

銀時と酒を飲むのは久しぶりだな。高杉は、懐かしむように呟いた。



夜の11時頃、銀時は酒盛りの準備をしていた。準備と言っても家に多少ある摘まみと依頼人から貰った酒、それとコップを出すだけの簡単な準備である。あっ、いけね、布団も片さなきゃ。

「まぁ、こんなもんだろ」

一息つくと、玄関の扉が開く音が聞こえた。銀時は廊下に向かって声を出した。


「高杉!!ようやく来たか」
「あぁ?そんなに遅くはねぇだろ。そもそも時間決めてねぇし」
「いいから、早くこっちこいや」

高杉は、玄関にいつもの草履をぬぐと、居間に進んだ。が、何故か銀時がいない。


「銀時?」
「こっちこっち」
「…何してんだ、おまえ」

高杉が疑問を口にした。それもそうだ。銀時はいつも寝室に使っている部屋の布団をかたし、そこに摘まみと酒瓶を並べて置いていた。

しかも、部屋は暗く窓の障子が全開になっている。…流石に1月なので窓は開けていないが、それでも充分おかしな風景だ。


「とうとうトチ狂ったか?」
「ひどくない!?違う違う、狂ってないから!!」
「……チッ。んじゃ何してんだ?」
「舌打ち!?」
「さっさっと喋れ」
「…へいへい。じゃ、高杉窓見てみ?」
「…?」

高杉はひょいと部屋に入った。
そこで気付く。部屋は電気をつけていないのに、明るい。
驚き、窓を見ると其処には大きな月がこの部屋を照らしていた。

「…どうせなら、居間の電気も消そうぜ」
「だな」


銀時は、電気を消しに部屋を出た。

「月見酒たぁ、風流なこって」

部屋に置いてある酒瓶は月明かりに照らされ、キラキラと青白く光っていた。


銀時が部屋に戻ってきた所で早速、酒盛りが始まった。

コップにだくだくと透明な液体をこぼれそうになるくらい注ぐ。

それを一気に煽った。

「…っかー!!うめぇなぁ!!」
「…じじくさ」
「なっ!!年あんま変わんねぇだろうが!!」
「確かにうめぇ酒だな。月も綺麗だ」
「無視すんなよ!!」
「あっ、摘まみとって」
「高杉さーん?耳聞こえてますかぁ?」
「いやぁ、うめぇな!!」
「お前、耳ついてねぇだろぉぉ!!」

二人はどんどん瓶を空けていった。
数時間、そのペースで飲んでいると徐々に酔いがまわってきた。

ん、そろそろ酔ってきたな。

銀時は一応、指名手配犯と一緒にいるので、完全に酔いが回らないうちにペースを落とした。

「高杉ぃ、今日は泊まってくよな?」
「あぁ?当たり前だろ。帰んのかったりぃし」
「俺がな。この寒空のした送ってくのはごめんだぜ」
「冷たいじゃねぇか」

高杉はケラケラ笑いながら言った。
うわぁ、この子酔ってるよ!!
高杉の眼は少しとろんと潤い、頬は赤い。なにより無邪気に笑っているのが酔っている一番の証拠だ。

「お前、飲みすぎるなよ」
「やだ」

…心無しか呂律もまわってなくない?

と、いきなり銀時の方に近付いてきて、肩に腕を絡めてきた。

「ちょっ…重いっ!!暑い!!離せ!!」
「いいじゃねぇか、冬なんだからよ」

ふぅと息を吐きながら、赤い舌で自分の唇をチロリと舐める。
いつもよりはだけている着物からは、白い肌が露になっていた。
しかも月明かりに照らされていて、いつもより数段色っぽい。

…それで、酔ってるとなっちゃぁ、ヤバイよ!!銀さんの息子、反応しちゃう!!


「高杉っ!!タンマ!!」
「あー…?」
「マジ、離し…ッ」
「銀時ぃ、お前のおっきくなってる」
「…だから、離せって…うわっ!?」
「ハハ…焦るお前、おかしー。」

高杉は銀時の着物の隙間から器用に手を入れ、それをズボンの上から触れた。 そして、ゆっくりとズボンからそれを取り出す。

「…おっきー…」
「高杉さぁぁん!?感想を述べないでくださいますぅぅう!?」

完っ全に酔ってるよ!!この子!!

高杉はニヤリと笑った。

「今日は、俺が気持ちよくさせてやるよ…」



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