10/06の日記
23:10
ファミレス2
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シオンに携帯で確認した結果、ジェイドは人間の食べ物なら別に何食べても大丈夫と言われたので、とりあえず本人の好きに選ばせることにした。
カリカリはむしろ与えないでくれとのことだ。
「見た目で選ぶシステムなんだよ。どれがいい」
メニューの写真を前に、耳を前後させて悩むジェイドに、投げやりなアドバイスを与えた。
「…どれもこれもよくわかりません…」
「見た目だよ見た目。ぱっと見うまそうなの選べ。どうせ何食っても初めてなんだろ」
「…この別枠に入ったカラフルなものは」
「あ、そりゃお前には無理だ。子供専用枠だよ」
「これは」
「あ〜…ま、いいんじゃねえ」
ジェイドが指したのは彩り良く盛りつけられたレディースランチセット。
どうも色で選んでるみたいだな。
「すみません、これとこれ下さい」
俺は日替わりランチ、ジェイドにレディースランチを注文した。
ウェイトレスも何も言わねえな。面倒だからスルーしたのか、ジェイドが雌に見えたのかわからない。
ボーダーのシャツにパンツ、女でもいける格好だし、雄のわりに細い体、切れ長のキツネ目とサラサラの長い毛も女性的だ。
「…」
「何でもねえ、あんた美人だなと思ってさ」
まじまじと見られて眉を顰めたジェイドに、笑って答えた。
「それは私がロングコートだからでしょう。毛並みが良いのでよく雌に間違われます」
「そうなのか」
「推察ですが」
キツネ同士でも間違われる事があるのか。
それも本人の推察、と。
「お待たせしました」
飯が来た。
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