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□ある日突然…
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私は
板橋 琴美(イタバシ コトミ) 16歳
普通の女子高生。
父はいないけど普通の生活を送り、幸せだった。
そんな生活が一昨日の夜、一瞬のうちに消えてしまった。
その日は、朝からずっと激しい雨が降っていた。
母は仕事を終えて、車で家に帰っている途中だった。
私に父親は居ない。
父は私が物心つくまえに、病気で死んでしまったらしい。
そのため母は私を養うために、前からしていたデザイナーの仕事を、今まで以上に頑張っていた。
そして今では、世界で有名なトップデザイナーだ。
だから母はいつも帰りが遅かった。
この日も遅かった。
私はいつも通り、母がいつも帰って来るであろう時間を見計らって、母の夕食を温めていた。