ヒトミぐるり
□uña azul
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「何、見てんですか?」
「んー」
両手の指を目一杯ひろげると、指先がのびたような気がする。
あのひとの指先はそこからさらにのびている。
黄泉の国って、ネイル流行ってんのかしらん?
「なーに、馬鹿なこと言ってんですか」
「んー、なんかね」
「気になる?」
「別に」
「あの爪じゃ…無理」
「テルっ!!」
あはは、と笑って、テルが行ってしまうと、入れ替わりに、その相方が、のしのしやってきて、ずっかん、と腰をおろした(どゆ表現よ)。
「ずいぶん…仲、いいじゃないですか…」