ヒトミぐるり
□graduación
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「ゆみこさん」
「あ〜、お疲れさま」
「今日も、ナイトが2人、お待ちかねですよ」
「え〜。また?」
「(ふふ)お似合いですよ。姫」
「ちょっとぉ」
困っているゆみこさんは、とても可愛い♪
上級生で、素敵な男役さんに『かわいい』は、いかがなものか…って思うけど。
だって、可愛いんだもの。仕方がない。特に、今回の役は…。
「ねえ、なっちゃん。先に行って『ゆみこさんは用事がある』って言ってくれない?」
「やですよ。嘘は」
その時、ゆみこさんの携帯が鳴った。
ちらと発信元を見たゆみこさんがつぶやく。
「嘘…じゃないかもしれない」