『瞳…』
□約束
1ページ/20ページ
気づかないうちに、日付が変わっていた。
長い一日…。
異性の姿で過ごした1x年が、静かに終わった。
もう、私の背中に羽根は無い。
まとっていた鎧がはがされ、生身をさらしているようで、どうも落ち着かない。
翼が折れた天使が、地上に堕ちたら、こんな気分になるのだろうか…。
「誰が天使ですか」
「ああ。チエ、ありがとね」
「お疲れ様です」
「トウコは?」
「さっき、電池が切れたところです」
「…相当…、泣いたみたいね?」
「そりゃあ、もう…(チエはもう、くたくたです)」