『瞳…』
□疑惑
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パンッ!!
小さな乾いた音が、ロッカールームに響いた。
え…?
今、何が起こったん?
昨日から、家にも戻らず、携帯にも出ないトウコが心配で、ロクに眠れなかった私の前に、2人が現れた。
「あ、ケロ〜、おはよう。じゃあ、トウコちゃん、またあとで」
ワタルさんが肩に置いた手を…
…トウコが払いのけ…た?
「トウコ、今、何したん?」
「…え?」
きょとん、とした表情。
ワタルさんといえば、払われた手を握り、それを茫然と見ている。
…
…
…まさか……。
「すみません、ワタルさん。先に行っててもらえませんか」