『瞳…』
□泣く
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…泣きすぎや、ワタシ…。
ずーっと、ずーっと泣いているうちに、自分の涙でできた海に沈んだのか…。
…暗くて、怖くて…。苦しくて…。
…
…
そのうち、なんや、ふうーっと身体が持ち上がる気がした。
…浮かん…だ…?
「…頭、低くして…、足の下にクッション入れるね…」
遠くから、さざなみのように、声が聞こえてくる。
「ごめんね〜、ちょっと、服、ゆるめるよ〜。」
暗かった海の底から、水面に近づいたんか、お日様を感じる。
……助かった…かも。
「…泣き過ぎて、貧血起こしちゃったのかなあ…。」
……誰や?(『誰や』は無かろう)。
「待ってて。飲み物とってくるから。」
…あかんっ!!手ぇ離したら、沈んでまうやんっ!!!
「…イ・カ・ナ・イ・デ!!!」