獣ノ言葉ガ解リシ者

□2:00.新たな仲間
2ページ/5ページ



目の前にはあの研究所。

そう、そこは…


「おお!レッド君!久しぶりじゃな!」


オーキド博士の研究所だった。


「こちらの子は、レッド君の友達かな?」

『あ…。ユアです』


目の前のオーキド博士を見て、本当にトリップしたんだなぁとしみじみ思った。


「わしはオーキドじゃ、ポケモンを研究しておる。よろしくな」


優しく微笑む、よくポケモンに攻撃されていたおじいさん。
曲が頭に流れそうだ。


「そういやレッド君…」


急にオーキド博士はレッドさんを見て、真剣な顔をしていた。
…いきなりどうしたんだろ?


「…最近ロケット団がまた復活したようなんじゃ」


??
オーキド博士の言葉に首を傾げる。

…"また"復活した?


「一回復活したんじゃが、ある子が壊滅させてくれたんじゃよ。しかし、今現在、裏ではひそかに集まっているらしくてな。しかもレッド君を狙っているとか…」


えええ!?

初耳だらけなことにびっくりする。
レッドさんを…!?


「だから、旅に出るのはやめて家にいたらどうじゃ?まだロケット団には君が帰って来たって知れ渡ってないじゃろうしな」


オーキド博士が真剣な顔付きでレッドさんを見る。

確かに、マサラタウンは小さな町だし…テレビの人やラジオの人が来なければ知れ渡ることもないだろう。

でも、その間に誰がロケット団を潰すのだろうか?
まず、レッドさんの次にロケット団を潰した人も有り得るが、情報が渡っているかどうか…

あ…
そうだ、潰す人なら


『あの…オーキド博士、私がロケット団を壊滅させてきます!』


ここにいるではないか。

私は無力に近いけど、ポケモン達がいるんだ。
そう思ってオーキド博士に言ったのだが、何故かオーキド博士は唸った。


「しかし、君が持っているポケモンは一体だろう?しかも女の子には…」


一体?
チラッと腰についてるモンスターボールを見る
モンスターボールは6個ある。それにレッドさんと戦ったとき、中には全て入っていた。

…あ、違う。
モンスターボールは6個あるが、中は一つだけ抜いて全て空。

なぜだろう?

わけもわからず、モンスターボールをじーっと見ていると、レッドさんが耳打ちしてきた。


「…あの光った時、きみのポケモンはリセットしたって聞こえた。」


え?
…いったい、誰が!?

レッドさんの言葉に驚いて、レッドさんを見る。
レッドさんはコクリと頷いた。

そうか、リセット…か、

なんのために、誰がやったのかなんて私にはわからないけど…

でも、


『グレンは強いので大丈夫です』


真剣な顔でオーキド博士を見る。

オーキド博士は少し唸り、ちょっと待っててくれと言って研究所の奥に行ってしまった。


しばらくして戻ってくる。

その手にはモンスターボールが三つ。


「流石に一体はキツイじゃろう。この中から好きなのを一つ持っていくとよい」


その中には
ゼニガメ、フシギダネ、ヒトカゲが入っていた

…確かに一体はキツイかもしれない。
ここはお言葉に甘えて、どれか連れて行こう。
うーんと唸って、ポケモン達を見る。

グレンは炎タイプ
水や岩に弱い

そしたら草か
なら、フシギダネ…?

…うん、そうしよう!
私はフシギダネが入っているボールを手に取る


「それでいいんじゃな?」


はい、と私は頷いた

さて、このまま行くのはあれだな。挨拶はしておこう


『出て来て!フシギダネ!』


フシギダネが出て来る


『これからよろしくね』


ニコッと笑うと、フシギダネは飛び付いてきた


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ