獣ノ言葉ガ解リシ者

□2:00.新たな仲間
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マサラタウンに到着!


そして流石レッドさん…
三年間帰ってないだけありますね!

…ついた途端、町中大騒ぎだ

しかも、レッドさんと一緒に来た私のことは皆気付いてないみたい…
いや、別に気付いてないのを気にしてるわけじゃないんだけどね。

なんかレッドさん、凄いなぁと思って

うーん…
レッドさんは囲まれてどうにもできないし…どうしよ?
来たばっかで名残惜しいけど、私は関係無い人だしどこか行こうかなぁ


あ、トキワシティに行ってみようかな!

そう思って、1番道路へ向かうと


ツンツン頭が走ってきた


「レッドが帰って来たって!?」


息切れをしながら、私に話し掛ける茶髪の青年。

わあ、グリーンだ!という感動を抱きながら、人の群れを指差した。


『そこにいますよ』


するとグリーンはありがとうと言い、群れへ向かう。


グリーンもやっぱイケメンだなという思いに浸りながら、トキワシティに向かうため1番道路から出ようとする。
と…
突然腕を掴まれた。

振り向けば、レッドさんが


「どこ行くの」

『どこでもいいじゃ…わッ!』


喋ってる間なのに、レッドさんはいきなり腕を引っ張った。

はい?

まっ…どこへ行くおつもりで!


「レッド…そいつポケモンじゃねぇぞ?」


気づけばグリーンが目の前にいた。
ポカーンとしたような、驚いた顔をしている。

…?
なにに驚いてるんだろう…?
こんな可愛くもないやつと一緒にいるからか…?


「知ってる…」


それだけ言い、グリーンの前を通り過ぎる。

向かった先は…

ガチャッ


「…?あら!レッド!お帰りなさい!」


ノックもしないで家に入るレッドさん。
私も入ると、中には綺麗な女性がいた。


「…ただいま」

「もう、三年も連絡無しで…町の人にまで心配かけちゃだめよ」

「連絡する意味ない」

「そう…ふふっ、いったい誰に似たのかしら」


クスクスと女性は笑い、私を見て目を見開く。


「あら?…レッド、彼女いたの?そういうのは連絡しなさいよ〜」

『え!?』

「彼女じゃない」

「え、そうなの?」


急にキラキラした笑顔になったと思ったら今度は少しガッカリしたような感じに。
女性…レッドさんのお母さんは、とても明るい勘違いしやすい人のようだ。


「うちのレッドがお世話になります。名前はなにかしら?」


見知らぬ私にも優しい微笑みを向けてくるレッドさんのお母さん。

なんかまだキラキラしている気が。


『ユアです』


レッドさんのお母さんの優しい微笑みにつられて笑顔で言うと、レッドさんのお母さんは、はしゃいだ。


「可愛いわね〜レッド、こういう子を彼女に選んだ方がいいわよ。」


なぜだかレッドさんのお母さんに頭を撫でられる。
いやいや、私が彼女だなんて滅相もない。


「…行ってくる。」

「いってらっしゃい」


私の腕をまた掴み、家から出ていく。
え、どこ行くんだ!

レッドさんのお母さんは慣れてるのか、行くとこがわかっているのか、普通に手を振っていた。

さすがお母さん。


外に出れば、住民はそれぞれの家に戻っていて、先ほどの騒がしさはなくなっていた。

グリーンもどこへ行ったのか、辺りを見渡してもいなかった。

レッドさんは、そのまま手を引いてスタスタと歩いていく。

…あれ…?こっちの方向って…
確か……


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