成り代わり短編

□change!
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私は義
伊達輝宗の妻
そして

奥州筆頭伊達政宗の母

『来るなバケモノ』

ごめんなさい、そんな事ない
君はとても綺麗だよ

『妾の前に現れるな』

もっと見たい
私のそばで笑ってほしい
謝りながら罵倒をしていた
ただ殴る事もなく罵倒だけを
これが史実と同じように進むことを祈りながら
でも

『輝宗様が、死んだ?』

いつもボロボロになっても帰ってきてくださる輝宗様
でも目の前にいる輝宗様は
私が声をかけても目を開けてくれない
戦でできた傷の上には銃痕
輝宗様は撃たれて亡くなったのが分かった
でも、それを命令したのは
伊達政宗

政宗「……母上」

悲しそうな顔をしていた
普段なら謝りながら罵倒をするけど
今日はそれどころじゃなかった

『なぜ!!なぜ実の父を殺した!!
返して!!妾の……私の輝宗様を返して!!』

初めて、息子を殴った、叩いた、引っかいた
憎しみだけしかなかった
私が罵倒する理由を知ってくれてる人
私を愛してくれる人はもういない
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