Parallel novel
□Christmas Fantasy
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「ごめん、クリスマスは無理かも知れない」
「すみません、僕も」
二人の兄がクリスマスはもしかしたら一緒にいられないかもしれないと言われツナが悲しい顔をしていた。
いつもならイベントを一緒に過ごすので無理かもしれないと言われたのは初めてだったのだ。
「忙しいならしょうがないよね……」
あえて心配をさせないようにとツナはにっこり笑っていたが恭弥と骸はツナが無理に笑っているのに気がつき申し訳なさそうな顔をしていた。
「なるべくその日は早く帰るから」
「僕も用事が終わり次第早く帰りますからね」
二人がツナのためを思い早く帰ると約束したがツナは無理しなくていいよと言っているが顔が暗かった。
そのあとツナは部屋に向かって綱吉に話した。
「今年は無理かもだって」
今にも泣きそうな顔をしているツナを見て綱吉は頭を撫でた。
「泣きたかったら泣いていいよ」
我慢しないでと言うように頭を撫でる綱吉の優しさにツナは堪えていた涙を流した。
「やっぱり……みんな一緒が良かったね」
ツナを慰めながら小さな声で呟く綱吉の言葉にツナは泣きながらうなずいていた。
その様子を恭弥と骸は部屋の外から見ていた。