Lupin's collections 5 (middle dream)
□Virgin Blue 〜考〜
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think, think, think.....
Virgin Blue 〜考〜
「ねぇ、お父さん」
「・・・へ?」
「何ボケッとしてるの?お父さんもちょっとは考えてるんでしょうね?」
「あ・・・あぁ、おう!この俺にかかりゃ事件も1日で解決ってもんだろーがぁ!心配すんなぁ!」
蘭に「お父さん」と呼びかけられて、一瞬だけ自分が何者だったか忘れたルパン。
俺娘いたっけ?と思ってしまった。
「んで、どうかしたのか?」
「コナン君見なかった?さっきまで私たちの側にいたのに、トイレ行くって行ってしばらく戻って来ないのよ」
キョロキョロと辺りを見回すが、ソファや植え込みなどの障害物が多すぎてあのちっこい姿を探すのはちょっと面倒だ。
ルパンもさっと辺りを見てから蘭に言った。
「探してくる。どーせそこら辺でまた探偵ごっこでもしてんだろーよ」
警官に一言断り、ラウンジを出る。
おそらくは事件現場に行っているに違いない。
ルパンもエレベータに乗り込んだ。
案の定コナンは現場の20階フロアにいた。
「おい坊主。あんまりチョロチョロしてっと蘭姉ちゃんに叱られてお尻ぺんぺんされっぞぉ?ニヤニヤ」
「おじさん、あれ見てよ」
「うむ、見事なスルーだ」
つっこむ隙すらないドシカトにルパンは何も言い返せなかった。
素直にコナンの指差す方を見た。
「監視カメラか?」
「うん。五エ門おじさん、どの監視カメラを見たの?」
「14階のエレベータホールとエントランスだとよ。連絡とるか?まだ待機してくれてるぜ?」
「じゃあさ、このフロアも見てもらおうよ。何か分かるかもしれないよ」
「お前、何に気づいた?」
ルパンはエレベータホールから左右に伸びる廊下を見た。
「死角」
「ほぉ。どんな?」
コナンはトコトコとエレベータの前へと歩き、くるりとルパンの方へ振り返った。
「このエレベータホールは監視カメラに映る。でも」
今度はトトトトと走ってルパンの立っている位置まで行く。
「おじさんの立ってるここ、カメラの死角だよ」
コナンが指差す監視カメラは確かにホールだけを捉えるように設置されており、客室へ続く廊下は入らない。
「事件現場とは逆方向にあるこっちの廊下を歩いて見たけど、カメラは一台も設置されてなかった」
ルパンが確かめるように廊下を歩き出したのに、コナンもついて歩く。
少しカーブした廊下を歩きながら客室を何箇所か過ぎると廊下の突き当たりに非常階段のドアが見えた。
「ここから出入りするって手もあんだろ」
ルパンはそのドアノブに手をかけた。
「開けると警備員さんが来るんだって」
その一言でルパンの手はノブから離れた。
「そーですか」
20階フロアに行く前にコナンは警備員に昨日の夜にこのフロアから非常口を通って出た人物がいないか聞き込みをしておいた。
しかし誰もいなかったとの答えに、調べるは監視カメラのみだと思ったのだとか。
「おじさん、警備室に行こうよ」
「はいはい」
お供してやりますよと、ルパンはかったるげにコナンのおねだりを受け入れて待機してもらっている五エ門に電話をいれた。
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