歌劇とあなた

□start stage
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数日前、感謝状式の日程が決まった。

明日が感謝状式みたいだ。



あの事件についての反応はみんな様々だった。

ちびっこ達は格好いい、と褒めてくれた^^。


でも、若山さんは怒ってた。

あんまり思い出したくないから省略^^;。

とにかく心配したんだって。

ヴァンも心配してくれた。

一番ヴァンに怒られたかな、うん。







それから、次の日。式当日。



特に目立ちたいわけでもないので、普通の私服で向かった。

警察署長のマッカーサさんに感謝状をもらった。その人の顔付きが私を犯人扱いしたあいつの百倍くらい厳格な顔で、威厳のある雰囲気で、、とにかく凄かった。


まわりにたくさんの報道陣がいて、何回もインタビューを受けた。



しかも内容はすべて同じようなことか、ばからしい内容、、、。


こいつらナメてんだろ、、、と半ばキレぎみながら、懸命に隠し通した。


よくがんばった、自分、、、。




それから、若山さんに了承を得て、オーディーションを受けてみようと思う。


たぶん、若山さんを助けたい系の的なら怒ると思うけど、自分の進みたい道だ、といったら怒らないと思う。


多分、、、だけど、、。



ケニーさんの連絡先のメモはちゃんとしまってある。よし、大丈夫。

それに、そこで歌とかダンスとかの評価も受けてみたい、、。



物心がついた時にはすでに心のそこから、ノリの良いリズムに揺れ動かされていたわたしは、もうすでにダンス歴15年、、。

駆け出しのダンサーに負ける気はしない。



そう、大丈夫。




自分を励ましつつ、教会で若山さんの仕事が終わるまでいつものように子供たちのおむつ替えや服の洗濯などをしていた。




「姉さん、なにか考え事ですか?」

「ぬぉぉおわッ!!、、、、ディーズ;;」

洗たく室で洗たくをしていたら、突然ディーズが後ろから声をかけてきた。

ディーズは唯一の同じ年齢の子が施設内にいない子。

12歳なのに、すごくおちついていて、秀才。

その点では、ディーズと私はよく似ていると思う。


子供らしく一緒にはしゃぐ友達がいなかったせいで、大人しく見えるし、友達と遊ぶことを知らないせいで、一人に慣れてしまい、そういう子と友達になろうという子は居らず、一人で浮いてしまうのだ。


だから、私は一人でできる楽しいことを探してた。



それからたくさん見つけて、たくさんの出会いをするうちに、友達が出来た。


でも、それも中学で別れてしまい、高校の友達は未だ、、、。
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