一般向け小説置場

□白衣のなるほど君
2ページ/2ページ

「私は…初めて人を大切に思った…初めて抱きしめたいと思った…初めて…こんなに幸せな気持ちになった…!」
ナルティン・ゲールは、歓喜に震えるレイジ王を愛おしく思った。
「レイジ様…私でよろしければ、いつまでもお傍に…」
レイジ王を抱き返したナルティン・ゲールの瞳には、歓喜の涙が浮かんでいた…。

   *   *   *

「どお!?あたしが作った感動の愛の物語りは!」
「ステキです、まよいさま!…でも、王子さまはなるほど君で、ナルティン・ゲールがまよいさまならカンペキなのでは…?」
「…何で僕看護士なの?」
「はいはい、細かい所は気にしない。」
気にするよ!
「御剣検事は王子様にピッタリだし、なるほど君とは大の仲良しだし。最後はしっかり抱き合って愛を確かめ合うのが、感動巨篇の常識ってモンでしょ!」
「まぁ!なるほど君、みつるぎけんじさまと…ゆるせません!まよいさまという大切なかたがありながら!」
びしっ!
「痛っ!ま、真宵ちゃん、春美ちゃんの前で何て事いうんだよ!」
「あはは、はみちゃん大丈夫だよ。あくまであたしが作った『お伽話』だから。」
「おとぎばなし…?まぁ!ごめんなさい、なるほど君。わたくし…思いっきりたたいてしまって…」
「あ、いや…ちょっと(いや、かなり)痛かったけど、もう大丈夫だから。そんな顔しないで…ね?」
春美ちゃんの頭を優しく撫でてあげたら、
「なるほど君…わかりました。」
ちょっと泣きそうだったけど、すぐに笑顔を取り戻した。
「真宵ちゃん、さっきのお伽話は没収。」
「え−っ!?頑張って考えたのにぃ…」
「春美ちゃんがまた悲しそうな顔してもいいのかい?」
「う…今日はなるほど君が強い…わかったよ、はみちゃんの為だもんね。」
真宵ちゃんから『ナルティン・ゲールのお伽話メモ』を受け取った。

この時、ちゃんと処分しなかった自分が恨めしいと、後悔する羽目になろうとは…。

『ナルティン・ゲールのお伽話メモ』が、うっかりした拍子に御剣に見つかったからさあ大変。
意外にも大乗り気な御剣が、通販でナース服(女性用)なんか用意したもんだから、寸劇に付き合わされたり、イタズラされたり、果ては他人様には言えない様な恥ずかしい事をされたりさせられたり…と、散々な目に遭わされた夜でしたとさ…。

お粗末様でした。


End

*ナース服なるなる…見たい!
…ぶっちゃけましたが、何か?
(↑ヲイ…)
しかし、ナイ▽ンゲールの服はどちらかと言うとメイドっぽいのでは…?
(メン#レータムのイラスト参考)
メイドなるなる…可愛いでしょうな。
って、確か執事御ったんとツインで描いた記憶が…。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ