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□secret
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「なあルルーシュ。」
ピザを食べていたC.C.にいきなり名前を呼ばれ一瞬戸惑う。
「いい加減、とぼけなくていいぞ。」
「急に何なんだ?」
「とぼけなくていいのだぞ?越えているのだろう?」
ニヤリと怪しい笑みを浮かべるC.C.に寒気が走る。
これ以上聞いてはいけないと分かっていても、次の言葉が口から出る。
「だから、何をだ?」
「クルルギスザク。」
「なっ…!スザクがどうした?」
「だからとぼけなくていいぞ。クルルギスザクと一線を越えているのだろう?既にセッ…」
「う…わぁぁあ!!やめろ!喋るな動くな何故知っている!」
「矛盾しているぞルルーシュ。それに、認めるのか。」
しまった!反射的に俺は立ち上がってしまった。過剰にも程がある。スザクの名前に思わず反応してしまうなんて。
「やっぱりな。おかしいと思ったんだ。」
「いつから気づいていた?」
「さあな。まあ好きにするがいい。私には関係のないことだ。」
「C.C.…?」
「ああ、それと。しっかり聞いていたぞ。お前、ヤるときは素直なんだな。」
そう言って笑ったC.C.は、恐ろしかった。
理解を見せない俺に、呆れたように溜息を吐いて、どこからかカセットテープを取り出した。
『あっ!スザ、ク!まっ、んあっ!やっ!はぁっ。』
『ルルーシュ。ごめ、』
ガシャン!
「あ。」
「C.C.!!」
「壊れてしまったではないか。まあいいか。せいぜいクルルギスザクと頑張ってくれ。」
パタンと扉がしまった。
脱力してベッドに寝転がる。まさかバレているとは思わなかった。しかも録音まで…!!
控えよう。当分は、なるべく会わないように。
考えていると、電話が鳴った。
「もしもし」
「ルルーシュ?よかった、起きてたんだ。」
「スザク?!」
「え?どうしたんだよ。驚いて。」
「い、いや…それよりどうしたんだ?こんな時間に。」
さっき会わないようにすると誓ったばかりなのに。自分から電話を切ることが出来ない。
「あ、いや、特に用はないんだけど。声が、聞きたくなって。ごめん、ルルーシュ。怒って、る?」
「――…馬鹿。」
「え?ルルっ?ごめん、ごめんこんなことで電話なんてして、本当に」
「謝るなスザク。」
「ルル?」
ああ。こんなことで、こんな些細なことが嬉しいだなんて、自然と顔がゆるむ。
ああ、でも、礼ぐらいは言っておこう。幸せだから。

「ありがとう。スザク。」


ーーーーーーーーーーーーーー
ありがとう、
君がいるから。



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