新詩

□後悔の海
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ぶくぶくと

誰かの気泡が上がる

水面に向かい、揺れている

言葉を乗せた

悔悟の想い、切実な願い

誰かを思って

泡は海を漂う


深い深い後悔は

海に沈み、泡となる

言葉にならぬ感情を

音のない世界で叫ぶ

それは泡となり、水面を揺らす

悲しいのだと

悔しいのだと

不甲斐ないのだと

抱えきれぬ想いを吐き出す

此処は懺悔、後悔の海


誰もが此処で

涙を流し泡を吐く

そうして海は広がり続ける

後悔は深く、暗く

見えない水底に根を張り泡を作る


さあ、見えるだろう

この海へ、キミも入ろう

そして次の日には

前を向けばいいのだ

私だけは忘れない

キミの罪を、後悔を

だからキミは進むんだ

まだ、未来へと道は続いてる――――





 

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