新詩
□夢現
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微睡んでみて
見えた世界は美しかった
希望に溢れた世界
あまりに眩しく、目を閉じた
目を凝らしてみて
見えた世界は悲しかった
格差に溢れた世界
あまりに残酷で、目を反らした
誰かが笑った
それはどちらの世界だったか
誰かが泣いた
それでも皆前を向いていた
世界は歪んで
二つの世界は混じり合う
ぐちゃぐちゃになって
見えた世界は
きっとキミの住む世界なんだろう
喜も悲も入り交じった
残酷で美しい世界
目を反らしたくて
それでも眩しくて
生きたくなくて
だけど死にたくない
そんな夢現の混じる世界
一言じゃ言い表せない
切なく甘美な
楽しく苦しい
世界なんて
きっと幻みたいなモノだろう――――