新詩

□啼哭
1ページ/1ページ





叫ぶ、叫ぶ

声を上げて

ありったけの思いで

声が枯れるまで

哭く、啼く

どうすればいいのかと

息も続かぬほど

胸が張り裂ける痛みを

言葉にならないままに

叫び続けた


生きることは痛みだ

生きることは傷みだ

嘆きつづけて

傷付きつづけて

ないて、いる

ずっとずっと

心の中で燻る感情

叫んでも嘆いても

この思いは消えない

心の穴は埋まらない


――啼哭する

きっと誰もが

声にならない叫びを

言葉にならない思いを

抱き続けているのだろう





 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ