シリーズ
□ホームルーム 1
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がらり、ドアが開いた音に皆の視線は今入ってきた名前に集まる。
何故担任の不動ではなく彼女が入ってきたのか、皆薄ら疑問に思った。
そしてその疑問はすぐに解決した。
「はーいおはようございます。えー、不動先生は自宅から出られないとの事で、欠勤です。」
「ふん、早速欠勤とは、使えない奴だな。」
「名前、おはよう。今日も名前の笑顔の為に登校したよ」
「えー、不動先生の家の玄関前に大量の粗大ゴミを置いて出口を塞いだ鬼道君は大人しく自主しなさい。基山君は席に座って。」
「待って下さい名字先生、何故俺がやったと確定的なのですか。」
「さっき大きな声で不動先生を使えないとか罵ってたでしょうが。あ、それから一時間目の体育は今日は外ね。」
「サッカーか!?」
ガタッと円堂が勢いよく立ち上がる。
勢い良すぎて椅子が後ろに倒れたのを円堂の隣の豪炎寺がなおしている。
「体力測定です。じゃあ終わります、号令。」
『起立、礼、終わります』
「名字、流石に起きたらどうだ?」
「ん……………、おはよ、風丸君、今日も可愛いね。」
机に伏していた名前は隣の風丸に背中を叩かれむくっと起き上がる。
半分だけ開いた目を擦っている。
「だ、誰が可愛いって!?」
「そんな奴より僕の方が可愛いに決まってるだろう?」
「そうね、一番は亜風炉君だね、おやすみ。」
「名前ちゃん起きて、体育外だよっ」
また名前が机に伏してしまいそうになったのを今度は秋が起こす。
秋ちゃんだ、とふにゃふにゃ笑う名前を見て秋も思わず微笑む。
「(この子達ホームルームを何だと思ってるんだろ。)基山君、早く離れてくれるかな。」
「嫌です、これから先いつ会えるか分からないのに離れるなんて出来ませんっ!」
べりっとヒロトが名前の腰から離される。
晴矢が名前からの殺気を感じて剥がしたからだった。
「四時間目の授業で会うからね。」
曲者しか居ません