☆SHORT STORY☆
□2012/6/30 ファンクラブイベント第一部
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そして演奏が始まった。
すらりと伸びた長い足を組み、ギターを抱え込む。
高い歓声が会場に響く…。
たったそれだけなのに、絵になるその姿は…ファンの目にも美しく映ったのだろう…。
日に日に色っぽさが増していくチャンミン…。
そこに、失敗を誤魔化すように…
はにかむその笑顔。
「歌詞忘れた〜」
チャンミンが、曲の合間に言った。
英語の曲だから、分かるファンは少ないだろうに…。
正直に言って…。
そしてまた上がる歓声。
普段どSな発言をするチャンミンが、可愛く照れて弱味を魅せているこの状況…、
くっそう…っ、そんな姿は俺にだって滅多に見せてくれないのに、こんなに大勢の前で無防備にさらしやがって…っっ。
自覚はないのだろうが、惜しげもなくはにかんだ笑顔を見せて…
ラストには
『いっぱい失敗した』
とでも言うように舌を出して笑って…。
可愛すぎる…っっ!!
ステージに俺も呼ばれ出ていく。
チャンミンはまだ恥ずかしそうに下を向いていた。
またそれが…、
「どうでしたか?チャンミンさんの演奏は?」
そう聞かれ、開口一番にこう答えていた。
「可愛かったでしょ!?」
つい会場の皆に力を込めてそう言葉を発してしまう。
『はっ…、感想を聞かれたのに…っ!』
はっとして、そう言った後…演奏の感想を言う。
そして、しどろもどろになりながら、可愛いと言ったことにチャンミンが機嫌を悪くしないよう、焦って、
「かっこ良かった」
と言い直した。
チャンミンのその笑顔に、男性ファンが増えないよう…不謹慎にも祈ってしまった俺だった…。
つづく…(たぶん(笑))