☆SHORT STORY☆

□ユノ☆birthday
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「ユノにぃ、お誕生日おめでとう!!」




仕事の合間、チャンミンの明るい声が響く。


スタッフと共に大きなケーキを運んできたチャンミンは、にこにこ笑いながら俺の隣にやってきた。


周りの皆も俺を祝ってくれて、毎年本当に嬉しくてありがたいと思う。


俺はろうそくの火を吹き消して、スタッフ達との誕生日を過ごした。








そして今、マンションに帰ってきてチャンミンとの二人きりの誕生日を迎えている。





「ユノにぃ、おめでとう」





カチン、とシャンパンのグラスを交わす。






「ありがとう、チャンミン」





大好きなお酒を飲み、チャンミンは少し頬が赤い。





「もうユノにぃ、26歳かぁ。早いよなぁ〜」






「チャンミンも、もうすぐ24歳だもんな」






出会った頃はこんな風にチャンミンのこと、特別に愛しく思うなんて想像もしなかったな…。





「ユノにぃ、欲しい物決まった?後で決めるって言って、もう誕生日になっちゃったじゃないか」






プレゼントは何が欲しいか。


そう尋ねられて、俺はいろいろ考えてたんだけど…。







「本当に欲しいものは貰ってるけど…」





それは、チャンミンとの大切な時間。






でもそれだけじゃ、足りない。






手にしていたグラスを置き、チャンミンをお姫様抱っこする。






「ユノにぃ…!?」







チャンミンを抱え、寝室へと向かう。




優しくベッドへ降ろし…囁いた。







「プレゼントは、今日一晩チャンミンを俺の好きなようにさせること」






「ユ、ユノにぃ…」






「今日は嫌とは言わせないよ…」






こんな時じゃないと、普段恥ずかしがってさせてくれないことも出来ないし…。






たくさん泣かせて、感じさせたい…。






とびきりの、甘い夜を一緒に過ごそう…。






戸惑うチャンミンの唇に、食むように口付ける。

柔らかい…チャンミンの唇。






何度交わしても覚めることのないこの気持ち。

うなじにも、ついばむように唇を落とすと…チャンミンはぶるっと震えて俺の背に手を伸ばす。





普段、毒を履いたりもするけど…可愛いんだ。

照れやで、真面目で、はにかむ笑顔が可愛くて…。






ずっと、俺の隣にいろよ…。









 

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