黒き心は闇を描く(くろきこころはやみをえがく)
□第五章
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ある日の事。
いつものようにヴェーレは机に頬杖を付き、アレイヴの話を聞いていた。
ヴェーレは頭が悪いので、アレイヴの話している言葉の意味は分からなかったのだが、何となく何を話しているのかは分かっていた。
"…この世には幾つもの次元がある。
どの次元も、何らかの形で繋がっているらしい。
1つの次元には、多数の世界が含まれている。
その次元によって、次元の中にある世界の雰囲気が違う。
暗黒界は「13次元」に含まれている。
魔界や天界なども13次元内の世界らしい。
他にも13次元内には別の世界があるとか…
…ちなみに、13次元の中の世界は、変人が多いらしい…"
ヴェーレが頭の中で考え事をしていると、アレイヴは疲労が伺える顔をしながら、こう言った。
「変人、変人と言ったら…お前のような奴が変人だな…」
アレイヴはそう言って、チョコを食べていたソードを指差す。
すかさず、ソードは返答した。
「え、何?アレイヴが変人だって?良かったねー。」
「違っ…」
「話が進まないのでやめて下さい。」